犬・猫の慢性嘔吐(繰り返す嘔吐)の原因と受診の目安
公開日: 2026年7月24日 / 執筆・監修: クウ動物病院 動物内視鏡医療センター
繰り返してしつこい嘔吐
犬や猫は嘔吐することが時折認められます。食餌をしたものをそのまま吐いてしまうことや、胃液を泡状に吐いていることなども見つけることがあります。嘔吐することは本来、カラダに不都合なものを摂取してしまった場合に働く生体防御反応です。しかしながら防御反応とは異なり、様々な疾患によっても嘔吐は引き起こされます。
猫は犬に比べても嘔吐をする回数が多いために、もう少し"様子を見てみよう"と時間が経ってしまい、病気だった場合には進行してしまったり、体力が落ちてしまうこともあります。もちろん犬でも同様に、気づいたときには…ということもあり得ます。
嘔吐を引き起こす疾患は様々にあり、消化器の疾患や腹部の他の病気、全身性の病気の一部であったり、中毒やストレス、ご飯の内容によっても変化する患者さんもいます。何か変なものを食べてしまった場合など心あたりがある場合もありますが、はっきりとした原因が不明な場合には動物病院での検査をお勧めしています。
早めの受診をおすすめする目安
特に食欲がなくなったり、体重の減少など明らかな症状がある場合には早期の診断が必要です。頻繁な嘔吐がどの程度で異常なのかは状況によって異なりますが、複数回にわたる嘔吐は異常の可能性があります。以下のようなサインがあれば、様子見をせず早めにご相談ください。
- 嘔吐が何度も繰り返し起こる
- 食欲の低下がみられる
- 体重が減少してきている
- 元気がない・ぐったりしている
嘔吐の原因(急性・慢性)
嘔吐の原因は、突然起こる「急性」のものと、繰り返し起こる「慢性」のものに分けて考えることができます。これらは一部の疾患です。
急性の嘔吐
- 誤食・異物の誤飲
- 食事内容の急な変化、食べ過ぎ
- 中毒(誤って口にした薬品・植物など)
- 急性膵炎
- 感染性胃腸炎(ウイルス性・細菌性)、寄生虫感染
慢性の嘔吐(繰り返す嘔吐)
- 胃の疾患(慢性胃炎、胃潰瘍、胃腫瘍など)
- 腸の疾患(炎症性腸炎・IBD、消化管閉塞、捻転、重積、異物など)
- 慢性膵炎
- 神経内分泌性疾患
- 消化管運動異常
- 腎臓病・肝臓病など全身性の慢性疾患
- 神経性(ストレス)
当院での検査について
当院では血液検査、X線検査、超音波検査、内視鏡検査など状況に応じた検査を行っています。特に異物の誤飲が疑われる場合や、胃腸そのものの状態を直接確認したい場合には、消化管内視鏡による検査が有効なケースもあります。ご心配な場合にはご相談ください。
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