腹腔鏡手術のメリット
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小さな傷口
手術のためには皮膚に”ポート”と呼ばれる小さな傷口を開けてそこから器具を入れて手術を行います。動物での内視鏡手術では3〜5(10)㎜の傷が主に用いられます。開腹手術では数センチの傷が必要ですが、内視鏡を用いた場合には小さな傷口で手術が行えます。
痛みの減少
不妊化手術を対照とした研究により、術後の痛みが回復手術に比べて少ないという結果が出来ています。
術後の活動性の改善
不妊手術の術後の活動性(元気さ)を比較した研究では、回復手術では術前に比べて75%も減ったという結果になりましたが、腹腔鏡手術では38%の低下となりました。
ストレスホルモンや炎症ホルモンの低下
手術後にはストレスホルモンや炎症ホルモンが分泌されます。これにおいても腹腔鏡手術では術後のホルモン量が減少することが確認されています。
術後の消化管機能の早期回復
手術後には胃や腸などの消化管の運動が落ちます。胃や腸が動かないとご飯を食べようと思わないのは動物でも同じです。不妊化手術のような簡単な手術でも回復手術では最低半日は正常に戻りませんでしたが、腹腔鏡手術では3時間で正常に戻りました。
その他
その他にも手術後の内臓の癒着の減少、傷口の感染症発生率の低下などが報告されています。
実際の手術では?
動物の負担を考える
内視鏡手術のメリットは上記の様に傷口が小さいことですが、表面の傷の大きさだけではなく、手術全体において侵襲性(動物に与える負担、ストレス)の低さをもたらすことあります。また、実際の手術において大きなメリットとして考えられているのは拡大した手術野(実際に手術をする場所)です。小さな変化や異常、出血も大きな画面で確認することによって的確な手術が可能となっています。
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